焦るばかりで、どうにも進みません。(汗
飼い主の事情はどうであれ、この子達にしてみれば、大切なのは夕飯のおかずの事。
夕方になり、お肉を茹で始めると、いつ貰えるのかとワクワクして
冷ましている時間もソワソワしながら、味見をする時を待ちます。

拓さんの脳内は「肉」だらけ。

こんな儚い顔をしていても、脳内は「肉」(笑

味見用にもらえる一切れの肉。この瞬間を待っていた(笑

日々の生活は忙しく、1日はあっという間に過ぎてしまい
本当は大切な瞬間や、奇跡のような存在の有り難味を意識せずに過ごしてしまう。
この瞬間を、永遠に忘れたくないと願う。

犬達の夕食が終わり、ベランダで一服していると少し涼しい風がふいてきました。
遠くから「夕焼け小焼け」のメロディと
「子供達はお家に帰りましょう」というアナウンスが聞こえてきます。
いつの季節も、ナナとの散歩で聞いていたメロディ。
このメロディが流れてくると、必ず家に帰ったナナさん。
それが当たり前だったあの頃。
ナナが遠くに行ってしまったような気持ちになり、少し寂しくなりました。
もう7時になろうという頃に、拓さんが「散歩に行かない?」と誘いにきました。
いつもなら、絶対行かない時間。
その時は、おしっこがしたくなったのかなと思い、軽い気持ちでサンダル履きで外に出ました。
でも、そうではなくて
後ろを振り返りながら、私を誘導するように、遠くへ遠くへ歩いていく拓さん。
優しい顔で、ずっと私を見上げたまま
何をするでもなく、涼しい風に当たりながら、遠くへ遠くへ・・・
あの頃、ナナと歩いた道を辿るように、遠くへ遠くへ。
私が寂しがると、必ず起こる小さな奇跡。
ありがと、ナナちゃん。
家では、私達があまりに長い時間帰ってこないので
ニイナちゃんがオロオロしていたそうです。
ごめんねニイナちゃん。
そして、いつもありがと、拓さん。