3階の待合室の窓から、煙突らしき突起が見えました。
昔のように、煙突から煙が出る事はありませんが、
何か出ているはず。
「分子、原子レベルでもいい!拓よ、私の体に入って来い!」
窓を開け、思い切り息を吸い込み続けました。
拓の骨は、とても軽くて
家に帰ってナナさんの骨壺と重さを比べたら
ナナの方が重かったです。
拓は、歯が丈夫だったので
綺麗に残っていました。
分骨用のカプセルに、小さい足の指の骨と
犬歯を1本入れてもらいました。
遺影には、この写真を選びました。

家に帰ると、お花が沢山届きました。
お花を送って下さったみなさま。
数々の励ましをありがとうございます。
綺麗な花に囲まれて、拓さんは照れていると思います。

ニイナは、今までと全く変わらない生活をしていますが
今朝は、父ちゃんを起しに行ったそうです。
昼間も、父ちゃんに何かおねだりしていました。
ニイナは頭の良い子ですから、今後はひとりっ子として
私と父ちゃんをうまく使ってくれると思います。

喪失感とも違う、
あきらめに似た感情があります。
後味が少し寂しい映画を観終わった時のような
胸のざわつきに似ているかもしれません。

最期の1週間を、ほとんどこの廊下で過ごした拓さん。
拓のために貼った、壁のクッションシートと、
床のタイルカーペットだけが残っています。
※ コメントを下さった皆様、ありがとうございます。
コメントのお返事は、気持ちが落ち着いたら書かせて頂きます。
ありがとうございました。