拓さんと暮らした13年間のうち、ナナと拓が一緒にいたのは、
たったの2年9か月だけ。
それなのに、拓を思い出す時は何故か、ナナと一緒にいた時の
ことばかり思い出すのです。
2匹を連れて、毎日長い時間散歩して、カフェに寄り道したり、
拓はいつも、ナナの後ろを黙々と付いてきた。
寡黙で、1度も我儘を言わなかった。
いつの間にかそばにいて、振り向くといつも拓がいた。
ナナが死んだ時、私の心に大きな大きな穴が開いて
この穴は一生埋まらないと思っていた。
それが、
拓が死んだ時、拓がその穴にすっぽりはまって
私の中の大きな穴が埋まった気がした。
ナナと拓がまた一緒にいる。
そう思うと心が軽くなった。
もし犬がいなければ、ただ過ぎて行った日々であったろうと思う。
記憶にも残らぬ日々だっただろうと思う。
犬と暮らしてよかった。
1年間、応援してくれて有難うございました。
来年も宜しくお願い致します。

来年は、
「ひとりっこになったら、なんだか力強くなった感じだよ」
のニイナにご期待下さい。
良いお年をお迎えください。