病院に行くのは、ナナを迎えに行った日以来です。
正直、自分がどんな気持ちになるのか不安でした。
ナナがずっと通っていた病院への道。
あの日、ナナを置いて来た事。
そして迎えに行った事。
私は泣かずにあの道を歩けるのか。
でも、獣医さんに私達の元気な顔を見せて、お礼を言わないと。
ナナはきちんとした子だったから、そういう事ちゃんとしないと
怒られちゃうからね。

ナナちゃん、母さんは泣かずに歩けたよ。
拓さんも、注射と採血、ちゃんと我慢できたよ。

あれからナナの昔の写真や、日々の記録を読み返して思い出した事がある。
ナナも昔は病院が嫌いで、注射の時は暴れたり泣いたりしていたんだ。
来た当事、耳の治療に通っていたけど、気も狂わんばかりに抵抗していたよね。
今日の拓さんは、父ちゃんに抑えられてはいたけど
母ちゃんの顔をじっと見て、我慢しようとする気持ちが見えたよ。
ナナをいつも見ていた拓さんだから、きっといつかナナのように
大人しく診察できる日がくるよね。

拓さんは血液検査の結果も異常なし。
フィラリアもマイナスだよ。
今日はナナも一緒に来てくれていたね。
車に乗ったときから感じてた。
ナナは病院でずっと笑顔だったね。
ナナちゃん、いつもありがとう。

(父ちゃんの腹筋の手伝いをするナナさん 2004/06/20)